2024-09-04

山本理顕氏の「2024年プリツカー賞」受賞記念特別講演会を開催いたしました

 2007年に創設された、横浜国立大学大学院/建築都市スクールY-GSAで初代校長を務めた、横浜を拠点とする建築家である山本理顕氏が「2024年プリツカー賞」を授賞されました。この授賞を記念し、本学では特別記念講演会およびお祝い会を2024年6月7日に開催しました。プリツカー賞とは、世界的に権威のある建築界におけるノーベル賞といわれており、山本氏は50人目の受賞となりますが、このうち9人が日本人の受賞であり、かつ本学関係者として西沢立衛教授、妹島和世名誉教授に続く3人目の受賞です。講演会当日は、700名近い聴衆に向けて、「閾論」をテーマにご講演いただきました。
 日本の地域社会における住宅、コミュニティのあり方を問うべく、山本氏は、世界の集落調査を原点として、住宅における私的領域と公的領域のあいだにある空間の構成原理である「閾」について長く研究されてきました。この閾論の研究はY-GSAにおいて、地域コミュニティのあり方を横浜で具体的に提案すべく、「地域社会圏」「地域社会圏化」の研究が、学生達と共に進められ、その研究成果は『地域社会圏主義』(LIXIL出版)として出版されました。
 建築家としての数々の建築プロジェクト、「閾論」の研究を通じた社会に対するメッセージが高く評価され、山本氏はプリツカー財団から「2024年プリツカー賞」を、そして本学からは名誉教授、名誉博士号の称号が付与されました。
 この日はレクチャーの後、経済学部棟講義棟2号館のホワイエならびに野外音楽堂にて皆様と授賞のお祝いを致しました。