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96そういったヒッピーたちやアーティストたちは、ここで生活するためにセルフビルドで家をつくっています。また今一番人気なのが「クリスチャニアバイク」というものでして、世界中に輸出されてます。似たようなものが出まわっていますが、前に大きなかごがあって、かごに子どもを乗せたり、野菜等何か大きなものを載せたりできる自転車ということで、すごく爆発的な人気で、ここの自治区の収入源になっています。自治区は基本的に写真撮影禁止です。日本ではガイドブックであまり紹介されていませんが、ドイツの観光ブックには載っているらしく、私はこの存在をドイツ人から教わりました。クリスチャニアのガイドツアーもあり、英語で行われているようです。気のいいヒッピーの人たちが外部の人に危害を加えることはよほどでない限りありません。黄色の丸が3つ並ぶトレードマークは、自由を守るためシンボルだそうです。オレスタッド戦後のコペンハーゲンはイギリス型の都市開発を最初採用し、職住近接ということで中心地から鉄道とともに近隣の都市に居住するスペースを設け、どんどん都市が拡大していくプランが作られました。あと、デンマークには砂浜がありませんでした。そこで2000年に白い砂を運び込み人工の砂浜を作りはじめ、2004年頃に完成しました。現在開発が進みオレスタッドという新しい街を紹介します。「スタッド」は英語でいう「シティ」という意味で、「オレ」は「お金」という意味です。私はここの街に住んでいました。コペンハーゲンは街の中心部から手のひら型に開発が伸びており、オレスタッドはその手のひらの一部に作られました。オレスタッド周辺にメトロが延長され、街の中心部から地下を通り、途中から地上を走るメトロとなっています。オレスタッド周辺はもともと湿地帯や湖がありました。そこに人工の運河を作り、運河に並行して、道路、電車というインフラを整備し、都市を形成していくスタイルとしました。オレスタッドは4つのエリアから構成されています。大学や文化の集まる「文教エリア」がオレスタッドのなかでもコペンハーゲン市街地に近いところにあり、その次に手つかずの自然がそのまま残る「自然エリア」が隣接しています。その次に「商業・オフィスエリア」、そして最後に「住居エリア」が作られています。オレスタッドのなかでも商業・オフィスが集まる「オレスタッドシティ」が一番の中心地で、私はここに住んでいました。私はコペンハーゲン大学に通っていました。コペンハーゲン大学はいろいろなキャンパスがありまして、私が通っていた所は文学部の学生用のキャンパスでした。古い校舎と新しい校舎がありまして、古い校舎には水路がないんですが、新しい校舎には水路がつくられました。近くに学生寮がありまして、学生寮は丸い形になっていて、凹凸があるという建築の特徴がデンマークでは2000年代から流行り始めています。学生寮に近接するIT 大学はファサードがすごく平面で、内部は会議室もしくはゼミルームみたいな部屋がアトリウム空間にボコボコ飛び出しているのが特徴です。自然が手付かずに残るエリアは、本当に野鳥が居たりして、本当に気が休まる所です。オレスタッドシティの駅前には「Fields」という大きなショッピングセンターがあります。私が住んでいた頃はコペンハーゲン最大のショッピングセンターだったんですが、今は2 番目になったそうです。メトロのそばにはやはり人工の水辺がつくられています。ベラ・センターというコンベンションセンターがショッピングセンターの近くにあり、ここでいろいろな国際会議が行われます。そして、ショッピングセンターのはす向かいに建つ学生寮に私は住んでいました。もちろんそこにも人工の運河がありました。たまたまなんですが、その学生寮はアルネ・ヤコブセン通りにありました。私はアルネ・ヤコブセンの研究をしようと思って留学先をデンマークに選んだのですが、偶然とはいえ自分の住所がアルネ・ヤコブセン通りとなったのは、感激しました。神様が示し合わせてくれたんじゃないかと思ったくらいです。学生寮は新築で、コルビュジェ風の建築でした。私はその8階に住んでいました。バルコニーがありまして、日本ですと隣の部屋の間に仕切りがありますが、この建物にはその仕切りが全くないんです。だから通り抜けができるのですが、、室内のカーテンを開けると知らない人が立っていることもあり、ちょっと怖かったです。ショッピングセンターのFields の大きな駐車場は、その後インターネットで見てみたら、現在は大きなホテルが建ち、だいぶ変わってしまったみたいです。私が住んでいた寮は、4人でひとつのユニットを形成しています。キッチンとリビングが共有で、ふたつのバスルームがあり、4人はそれぞれ個室を持っています。家具は全くなかったので全部IKEAで購入し、日本に帰国前にはインターネットの掲示板で「家具売ります」と掲示し、すべてを売って日本に帰ってきました。デンマーク人3人と私の4人で空間をシェアしていましたが、週に1回は料理を作って一緒に食べようという決まり事を設け、私の当番のときは日本食を作りました。4人なので月に1回は必ず自分の番が回ってくるという感じです。幸いに仲が良かったですね。また、ヨーロッパではクリスマスシーズンは家族と過ごし、ニューイヤーは友達と過ごすという、日本とは逆の文化なので、ニューイヤーのカウントダウンを皆でやって、楽しみました。オレスタッドに新しくつくられた高校は、すごくユニークな空間構成をしていて、丸い形の教室や、屋上にくつろげるスペースが設けられています。中央に配置された螺旋階段から4つのスタディエリアへアクセスするオープンシステム型の学校です。従来型の固定教室はなく、校内に設けられたロッカーに自分のものを入れて、授業ごとに移動するそうです。たとえば日本の小学校ですと教室が決まっていて、特別教室になると移動するというシステムですが、このオレスタッドでは(それともデンマークに共通するシステムなのかわかりませんが)、固定の教室を持たないのが特徴です。この周辺には集合住宅をはじめ、現代的な建築がどんどん建っています。南北に開発されたオレスタッドですが、北から開発が始まり、南はまだ開発が進んでいません。ようやく空港に近いところで、ホテル等が少しずつ建ち始めています。今後どのように開発されていくのかは、水との関係性を踏まえてコンペという形で一般に公募されています。このようにコペンハーゲンは水辺と接する気持ちのいいところが多く、私もこれらも写真を整理しながら、またコペンハーゲンに戻り