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79があります。公開される建物には長蛇のように見学者が並んでいて、ロンドンの都心部に、これほどまでの人が集まるのかと驚く程です。そのような楽しいイベント、都市としてのオープンハウスというイベントが実施されています。最近はこのような都市を開く、オープンにするイベントは国内外問わずたくさんあります。都市の愛着をつくるために、どのような取組があるのか整理しますと、地域の活性化としてのイベントは、ある一定の時間に開催され参加人数も限られている例が多いものですが、最近は市民がガイド役となって地域をまわっていくツアーが増えていると思います。先駆的な例が横浜のボランティアガイドであると思います。ホストもゲストも市民であり、そこからくるような人たちが、普段ではわからない、みえないようなものを公開していく、また探していくようなものです。最近はこれがもっと進んできて、ガイドなしで街をまわれるマップが充実していて、自由にめぐっていくまちめぐりも流行っています。見る側の成熟もあると思うのですが、ガイドなしにまちをめぐることができる視点を持つ人が増えてきたと思います。また施設を同時に公開して、同じ日にいろいろな場をオープンにして都市を見聞するイベントも開催、増えてきています。長崎さるくでは、企画もお客さんも市民であって、おもしろい点は市民が自分でつくった42のコースが設定されていることです。市民のマニアックなツアーが設定され、それに対するガイドもあって、普通のガイドマップではわからない、知らないような、また愛着があるようなものが、ここでは採用されていて、お客さんもたくさんきているようです。経済効果も前年よりも増えて、マップを作っただけで前年比10%増の観光客だったそうです。都市の担い手これからの人口減のなかで、地域の担い手も減っていくので、公共性を戻すため地域の人がどのように立ち上がるかが重要です。それだけでなく、様々な人が手を携えて協力体制をとらないといけないと思います。特に地方都市ではこのような状況が顕著にあらわれていると思います。このような人たちが周辺にいる人たちとスムーズに広がり、終わりのない関係を作れるかが考えられています。私が注目しているのがオープンシティの動きで、建築を開いていくのが欧州で流行っているので見てきました。オープンハウスは建築物を公開する取組です。ここではある一定の期間に市内の建築や施設を同時に公開して市民が無料で見学できるという取組です。オープンハウスというと建築家の建物や、住宅メーカーが住宅を公開することを一般的にオープンハウスとも言いますが、都市をまとめて公開する取組をここではオープンハウスと称したいと思います。オープンハウス特徴は参加者が無料で自由にまわれることと、これに関わる人自身がこのイベントを通じて勉強になっていることが特徴です。建物の公開も様々な方法があり、オープンガーデンや、工場を公開するオープンファクトリー、また横浜の関内外OPENなどのように伝統的な歴史的建築物の公開などもあります。オープンアーキテクチャーやオープンハウスなどでは特徴的・魅力的な建物を公開するという取組も増えてきていると思います。ロンドンでオープンガーデンの取り組みをされるお宅へ行きました。行ってみますとそのお宅は集合住宅の1階にあって、そのお宅の庭を見せてくれました。この建物の裏には運河があって、ご主人は地域の自慢もされていました。実はこのご主人はキューガーデンの庭師だそうで、集合住宅の花壇で、季節ごとのお花が植えたりしているそうで、いろいろお話をしました。イギリスのオープンガーデンは1927年に慈善的に公開しながら、それを公共的なところに寄付するところから始まったそうです。郊外はもっと大きな庭があるそうでそれらも見ることができるそうです。日本の例では「らくまちらくや」という町屋を公開するイベントがあります。2007年からは京都の町屋で活動をされる人のネットワークがあり、彼らが主催したイベントです。一時は町屋ブームでアトリエやお店が公開するイベントと化してしまったのですが、昨年から新たに若手の町屋を大切にする集団に任せて、今回は住宅のみ公開されました。ですから毎日生活しているところを見せてもらうというイベントです。なかには週に一回、知人同士のパーティーのように、料理をみんなで楽しむお宅もあるそうなのですが、基本的には住宅のみが公開されています。この公開では町屋のリノベーションの方法を紹介したり、なかにはリノベーションの工事中についても紹介があります。このイベントの大きな目標はは町屋に住んでほしいということだそうです。まちの活性化イベントとは、少し違うかもしれません。東京ではオープンアーキテクチャーという取組があり、昨年度は世界の建築が集まるUI A という大会が東京であって、それに合わせて魅力ある建築の公開もされました。東京を中心に20ほどの施設がツアー形式で公開されました。この運営はチケットを購入して参加する方法です。建物の選び方も魅力的な建築物が選ばれていました。例えば私は千葉県のホキ美術館にいきましたが、ここでは設計者が自ら説明してくれるものでした。初めての人にもわかりやすく、また苦労話も聞けました。横浜では関内外OPENが開催され、アトリエやスタジオなどが公開されています。また、歴史的な建物で活動される人や活動の紹介もされています。このように国内外では建物を公開するイベントは増えているので、公共性というものが単なる公共空間のみではなく、多くの人々がその空間や場に入ってみて、みんなで体感して、自分の経験にしていくという取組や体験が各地で盛んになりつつあります。Englsh Heritage dayロンドンのオープンハウスでは700ほどの施設が一斉に公開されます。オープンハウスは1992年にスタートしたもので、非営利の団体が自立してデザインの質を考えるイベントとして開催され、無料で参加できます。また選定される建物は歴史的価値などへのこだわりがほとんどなく、魅力的な建物や街を紹介するイベントとして行われています。同じような時期にヨーロッパでは似たようなイベントが行われていて、それがヨーロピアンヘリテイジデイズというものです。「歴史的建造物の日」のようなものに当たります。